【イベントレポート】”世界の今を知る”国際情勢講演会

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こんにちは! 佐藤幸夫事務局でイベント運営を担当している星野です。

今回は10/23(日)に行われた

<代々木ゼミナール世界史講師 佐藤 幸夫が語る!>

中欧&アウシュヴィッツtour説明会/国際情勢講演会
の様子をレポートしていきます。

イベントの詳細はこちらからご参照ください!

 

佐藤幸夫主催〝国際情勢講演会”って?

 

佐藤幸夫主催〝国際情勢講演会”とは、年に2回オリンピックセンターにて佐藤幸夫自らが取り仕切る講演会のこと。

例年4月と10月に行われ、ツアーの魅力を説明する1部と現在の国際情勢を語る2部から構成されています。

お客様は代々木ゼミナールに通われていた佐藤幸夫の教え子から、全く授業を受けたことがない方までと幅広く、

佐藤が行うイベントの中で最も規模が大きいことがこのイベントの特徴です。

 

そんなトークイベントにて今回、〝空飛ぶ世界史予備校講師である佐藤が話した講演内容とは・・・?

早速、イベントをレポートしていきます!

 

13:30冬ツアー説明会スタート

 

イベントのオープニングは「中欧&アウシュヴィッツツアー紹介PV」からスタート。

今年の冬ツアーで訪れる世界歴史遺産の魅力や、ツアー中の雰囲気が掴めるので、

参加を迷っている方は是非ご覧ください!

 

 

当日は佐藤幸夫が発行しているフリーペーパーも貰えます!

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イベントでは当日流れるスライド資料に加え、佐藤幸夫がオリジナルで発行しているフリーペーパーも配布されました。

タイトルは「Passport-道が教えていること-」。

佐藤幸夫が執筆したコラムや、イベントのご案内など情報が盛りだくさん。

後日、当HPでもアップロード予定ですので、イベントにご参加頂けなかった方は要チェックです!

 

冬に行われる中・東欧ツアーの魅力を紹介

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冬ツアー説明会では、スライドでお写真を映しながら配布されたPassportのツアー紹介ページを踏まえ、

 

2017年3月7日から9日間で行われる中欧&アウシュビッツツアーの魅力を紹介。

説明会にはなんと40名以上の方にご参加頂きました。

冬ツアー自体の定員は30名強ですので、ご参加連絡はお早めに!

一般受付は12/11(日)からスタートです。

 

15:15国際情勢講演会スタート

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15分の休憩をはさんで第2部国際情勢講演会が始まります。

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」

この言葉から始まった今回の特別講義。

歴史を知り尽くした佐藤しかお話しできない現在の国際情勢をわかりやすく説明していました。

 

2016年上半期の国際情勢にまつわるテストを実施

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お客様がただ聞くだけではなく、ご自身で参加しながら知識を身につけて頂くため当日は佐藤幸夫「お手製」のテストも実施いたしました。

ぜひ持ち帰って復習し、本日の学びを教養へ生かして頂ければ幸いです^^

 

17:00イベント終了

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今回のイベントは158名もの参加申込みを頂き、大好評にて幕を閉じました。

誠にありがとうございました。

 

今回を逃してしまった!という方は、12月17日(土)に行われるHISコラボイベント第2弾に是非お越しください!

詳細は後日佐藤幸夫公式facebook&当HPにてお伝えいたします。

皆様のご参加を心よりお待ちしております!

 

佐藤幸夫公式facebook

佐藤幸夫公式twitter

 

 

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Vol.18 ~プミポン国王が変えた立憲政治の理想~

参考記事:http://www.afpbb.com/articles/-/3104427

南アフリカとモザンビークに挟まれた小さな国、スワジランドという国に、生後まもなく即位し約83年間君臨していた国王がいた。ラーマ9世、プミポン国王はそれよりは13年短いが、それでも70年間国王として影響を持ち続けた人物である。タイという国は国際的影響力も強く、スワジランド全人口約100万人の67倍、約6700万人も住む国である。

 ミュージカル『王様と私』で渡辺謙が演じたラーマ4世の子ラーマ5世(チュラロンコン)は、タイを近代化させた人物として、多くの日本人が耳にしたことのある名前だ。そのラーマ5世の子ラーマ7世の時代に事件は起こった。

近代化による財政難に世界恐慌が追い討ちをかけ、タイの国家財政は破綻寸前となり、1932年人民党による立憲革命となった。新政府に利用されたくないと思ったラーマ7世はイギリスへと亡命した。その後を継いだラーマ8世もしばらくは学業に専念するということで、第二次世界大戦中もスイスに滞在し続け、帰国後まもなく、1946年に暗殺された。5人の容疑者は最後まで容疑を否認し続け、確固たる証拠がないまま死刑が執行された。

王室の浪費、立憲革命、海外亡命、海外滞在、そして謎の多き暗殺と続いたチャクリ王室に対する国民の支持と敬愛は次第に薄れていっていた。

そんなときに即位したのが、怪死したラーマ8世の弟プミポン国王だった。立憲王政という隠れ蓑で民政移管と軍事クーデタが繰り返えされていた時代。不安定な情勢に、二十歳そこそこのプミポンは「象徴」に過ぎなかった。

しかし、共産主義の波が荒れ狂う1960年代半ば頃から、軍部×学生・市民に対しては完全に中立な立場を貫き、様々な利害関係の調停役に徹し、不安定な国政の安定を目指す国王ね姿があったのだ。67年に成立したASEANでは東南アジアのリーダー的存在ともなった。

私も記憶している1992年の軍部政権×民主化運動。その際、プミポン国王が両者のリーダーを玉座の目の前で正座させ、叱りつけ、騒乱を一夜にして治めたことを今でも忘れない。

また、2003年にカンボジアと国境にある世界遺産の領有権で小競り合いが起きた。一部のタイ国民が扇動されカンボジア大使館を襲おうとした際、諌める言葉を発表したことで、暴徒は直ちに消えた。

仏門に入ったこともあるプミポン国王の冷静沈着・明快無比な言動は、ラーマ5世の絶対王政以来のチャクリー王家の威信を回復させた。19世紀後半に行われた黄金のチャクリー改革を国政にも甦らせたのだ。
すべての店が早じまいし、多くの国民が黒系の服に着替え、国王の遺体を乗せた車が王宮へ向かう道路を埋め尽くした。

ある人は写真を持ち、ある人は花束を持ち、ある人は泣き叫び、ある人はうずくまったままだった。

新国王になる息子の評判は芳しくない。タイは新しい時代に向かっていくことになるだろう。主軸をうしなった凧はゆらゆらと落ちるしかないのかもしれない。しかし、プミポン国王が国民ひとりひとりに刻み込めた「バランス」の重要性を思い出し、必ずや浮上してくれると願っている。

「国王の遺体が王宮へ」
http://www.afpbb.com/articles/-/3104427

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Vol.16 ~オリンピックがもたらす真の意味と国民の意識~

Vol.16

【参考記事】 http://www.huffingtonpost.jp/2016/08/23/olympic-flag-tokyo-2020_n_11670380.html

 

レスリングも400mリレーも応援したかったのですが、コーカサスは旧ソ連だったこともあり、ロシアやウクライナなど旧ソ連の国々が活躍できる競技しか放映されませんでした。だから、ドーピング問題で揺れた陸上があまり放映されないのは当然至極な話(T▽T)。…

それにしても、体格的に決して恵まれていない日本人が水泳も陸上も体操も卓球でも、「個人より団体」に強さを発揮できるのは、これぞ「日本万歳」と言えるでしょう。

海外では日本人はよく「アリ」に例えられます。コツコツ、計画的に、そして確実に。しかし、今回のオリンピックで新たに「力を合わせると象でも倒せるアリ」を世界に印象づけました。教育現場において「個の重視」が騒がれる昨今、個を磨くより重要なことを忘れてはいけないことを教えてくれたと思っています。

だから、泣ける。自分のためだけじゃなく、皆のためになける。そんな国民だから、日本人は優しい・誤魔化さない・信頼できると世界的な評価が高いのだと、世界を旅していて常々感じるのです。

今回のオリンピックは、日本の良さが際立ちました。そして、過去最大に不安山積だったリオ五輪とは違い、東京五輪への世界からの期待感も大きくなりました。
テロ不安少なく、治安良く、便利で、設備も最良。しかし、内からみればどれも万全ではありません。そのため、政府も東京都も全力をあげて、大量のお金を投資して、準備をしてくるでしょう。

ただ、間違えないで欲しいこと。
今回のリオ五輪も掛かった費用は北京五輪の20分の1、治安も設備も最悪でしたが、終わってみれば、決して悪い評価ではありません。

勿論、日本国民として立派で盛大な国際イベントが行われることは気分が悪いものではありません。しかし、自分達の税金が湯水のように使われていては本末転倒でしょう。しかも、国家プロジェクトとは言え、国民一人一人の今の生活の方が100倍大切なはずですから・・・。

今、日本が直面している問題は少なくありません。女性が働くこと、外国人が増えること、憲法が変わること、領土問題が外交問題になること、景気がいっこうに良くならないことなど。

あまり、「オリンピック」に気を取られ過ぎて、2020年以降、国民の不満だけが残ったということになりかねないのです。これから、都税や国税があがります。勿論、社会保障のためでなく、オリンピックという国家プロジェクトのために。

国民一人一人がしっかりと監視していかないと、一部の政治家に騙されかねません。血税は政治家にとってはワインであることを忘れてはいけません。政党関係なくです。勿論、悪いのはそう言う政治家をしっかりと監視できない国民の意識の低さにあるは当然です。

政治家の世界には敵や味方はありません。だから、ご贔屓な政党にこだわらず、国民はどの政治家をも敵のつもりで監視すること、彼らの給与が我々の税金である以上は、その義務?を有すると思っています。

東京五輪で、一部の政治家が私腹を肥やすことがないように……

追伸)
今回のオリンピックで活躍したスポーツ選手が政党の口車に乗って、次の衆議院選挙に立候補するのだけはやめて欲しいです。せめて、中3の公民と大学受験のセンター政経で満点を取れるくらいの知識を得てからにして欲しいと思うのは私だけでしょうか。。。

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【イベントレポート】佐藤 幸夫が語る「地球を 15 周した私が学んだ 15 のこと」 ~ “世界一周”が教えてくれたこと ~

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こんにちは! 佐藤幸夫事務局でイベント運営を担当している星野です。

今回は先日行われた 佐藤幸夫×H.I.S.旅と本と珈琲とOmotesando コラボ企画vo.1

代々木ゼミナール世界史講師 佐藤 幸夫が語る、「地球を 15 周した私が学んだ 15 のこと」 ~ “世界一周”が教えてくれたこと ~
のイベントの様子をレポートしていきます。

イベントの詳細はこちらからご参照ください!

 

H.I.S.旅と本と珈琲とOmotesandoって?

 

H.I.S.旅と本と珈琲とOmotesandoは、2015年10月にOPENしたH.I.S.のコンセプト店。 スペシャルティ・コーヒーシーンを先導する猿田彦珈琲に舌鼓を打ちながら、ブックディレクター幅允孝氏が厳選した旅との出会いに溢れる1,500冊の本を自由に読める話題のスポットです。

カフェで理想の旅探しができるなんて素敵ですよね。

そんなH.I.S.旅と本と珈琲とOmotesandoでは、毎月旅まつわるトークイベントを開催中。

旅に関心のある方は是非一度チェックしてみては?

 

そんな旅感度の高い方が集まるトークイベントにて佐藤が話した講演内容とは・・・?

それでは早速、イベントレポートをしていきましょう!

 

19:30イベントスタート

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イベントのオープニングは「佐藤幸夫ショートPV」からスタート。

おNEWのGoPro(ゴープロ)を身につけて登場した佐藤幸夫。

今年の世界一周はGoPro(ゴープロ)をつけて、その様子を紹介します!と宣言していました。

 

 

『旅の扉ブレンド』を飲みながら和気あいあいとした雰囲気

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イベント中は猿田彦珈琲のH.I.S.限定オリジナルブレンド『旅の扉ブレンド』を味わいながら

終始和気あいあいとした雰囲気で進みました。

 

地球を 15 周した私が学んだ 15 のこと

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講演のタイトルにもあるように、佐藤幸夫が実際に旅で直面したアクシデントや

感じたことを踏まえた15のエピソードを紹介。

 

なるほど・・・と思わず頷いてしまうことや、くすっと笑ってしまうことまで様々な

体験談を話されていました。

 

中にはメモを取る参加者さんも、皆さん熱心に耳を傾けていらっしゃいました^^

 

 

21:00イベント終了

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最後に当日参加してくださった皆様と記念撮影をしてイベント終了。

 

佐藤が厳選した世界8か国のお土産は、なんとお持ち帰り自由。

皆さん楽しそうに選ばれていました♪

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また当日は先月発売された『つながる世界史 現代史の集中講義』などの書籍も販売され、ご購入された方には佐藤幸夫直筆サインのプレゼントもありました。

 

 

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また今回のイベントは大好評につき増設が決定しています!

今回を逃してしまった方は是非、この機会にご参加ください^^

<増設決定!大好評につき再開催>代々木ゼミナール世界史講師 佐藤 幸夫が語る、「地球を 15 周した私が学んだ 15 のこと」 ~ “世界一周”が教えてくれたこと ~

イベント詳細はこちらからご参照ください。

皆様のご参加をお待ちしております!

 

佐藤幸夫公式facebook

佐藤幸夫公式twitter

 

 

 

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Vol.15 ~“テロ=イスラーム”は危険な定義~

Vol.15

【参考記事】 http://newsphere.jp/world-report/20160804-1/

 

この記事の要旨を決して読み間違えてはいけない。

なぜ、フランスでテロが起こりやすいのか?

受験で世界史を選択された方は、1894年に起きたドレフュス事件という名を覚えているだろう。ユダヤ軍人のスパイ容疑事件である。当時のフランス第三共和制はカトリック寄りであり、対独復讐心から軍部も力を持っていた。当時流行していた反ユダヤ主義はこれに拍車をかけた。結局、死刑判決まで下ったが、クレマンソーやゾラなどの人道家の頑張りでドレフュスは無罪放免となったという事件である。

以来、フランスでは宗教的偏見を排除するために、1905年に政教分離法が発布された。これは記事にもあるように、カトリック寄りの偏見に限ることなく、全体的に宗教色を消すことだった。そこで利用されたのが「フランス単一文化」化である。

しかし、これは、イスラーム教徒にとって受け入れ難いモノであった。生活に宗教色が強いムスリムが単一文化に抑圧され、イスラーム教をやめることもできない中、社会から疎外されていくという構図ができた。

さらに、1830年のアルジェリア出兵以来の長期に渡る植民地化とその距離の近さにより他国よりも移民数が多かったことが、疎外された移民たちの団結・反発心を生む形となったのだ。

とは言え、イギリス・ドイツが決してムスリムにとって住みやすい国というわけではない。イギリスでも2005年に同時多発テロが起きているし、ドイツではここ3ヵ月間にイスラーム国絡みのテロ事件も起きている。

しかし、イギリスは元来島国のため移民排除傾向があるため、移民側にアイデンティティが存在する。ドイツはビスマルク・ヒトラーの国家主義のトラウマから多文化社会を容認してきたため、移民たちの疎外感は比較的薄い。フランスとの違いはここにある。

ただ、間違えないで欲しい。

こうした単一的な文化に順応できないのは決してムスリムだけではない。宗教関係なしに、どんな社会にも疎外感を持つ人間はいる。

心の病。

挫折・恨み・偏見に劣等感・攻撃性・理性欠如が拍車を掛ける。「まさか、この人が」や「想定外」という言葉は、もう聞き飽きた。

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TOUR

 

 

*ツアーアルバムが表示されない場合こちらをご覧ください*

http://yukkyworld.info/?p=4563

 

1st 北京,1999
2nd エジプト,2000
3rd トルコ,2000
4th 江南,2000
5th ペルー,2001
6th スペイン・ポルトガル,2001
7th タイ,2001
8th 中欧,2002
9th ロンドン・ギリシア,2002
10th 北京・西安.2002
11th トルコ,2003
12th エジプト,2003
13th インド,2003
14th ペルー,2004
15th ロシア・ポーランド,2004
16th 江南,2004
17th エジプト,2005
18th イタリア,2005
19th ヴェトナム・カンボジア,2005
20th イラン,2006
21st ウィーン・トルコ,2006
22nd 北京・西安,2006
23rd ペルー,2007
24th スペイン・モロッコ,2007
25th インド,2007
26th イスラエル,2008
27th ペルー,2008
28th ヴェトナム・カンボジア,2008
29th エジプト,2009
30th ポーランド・モスクワ,2009
31st 江南,2009
32nd エジプト,2010
33rd ギリシア・トルコ,2010
34th 北京・西安,2010
35th スペイン,2011
36th ペルー,2011
37th インド,2011
38th ペルー,2012
39th イスラエル,2012
40th ヴェトナム・カンボジア,2012
41st エジプト,2013
42nd 中欧・アウシュビッツ,2013
43rd インド,2013
44th パリ・モロッコ,2014
45th トルコ・ヨルダン,2014
46th ヴェトナム・カンボジア,2014
47th スペイン,2015
48th ペルー,2015
◇49th インド,2015
◆50th イタリア,2016
◆51st メキシコ,2016

 


 

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2月のピックアップ

11月にならないと分からないことですが、今の時点で言えることはあります。アメリカ大統領選挙において、共和党のトランプ氏が勢いを増し、民主党のサンダーソン氏が善戦しているという事実です。共和党のブッシュ氏は選挙戦から離脱し、民主党本命のクリントン女史はお尻に火がついている現実です。過去にも「極端」を唱えて政権運営に携わった政治家はいましたが、大統領レベルでと言われるとあまり名前が出てきません。基本、選挙で選ばれる政治家たちの多くは、政治家を辞めたくない一心でポピリズムに走る傾向が強いわけで、特に我が国日本の政治家は言うまでもありませんが。よって、中道的にモノを述べたほうのが、有権者の政治思想にマッチするところが多くなり、選んでもらいやすくなるのです。しかし、今のアメリカは違うようです。
トランプ氏もサンダーソン氏も共に「極端」を売りに人気を集めている。前者は「排他主義」、後者は「平等主義(差別撤廃)」。今までは「お騒がせ」程度で済んだ「極端」は、今やアメリカの未来、いや大げさに言えば、世界の未来にも影響を与えそうな勢いなのです。 世界全体を見てみれば、欧州には難民が流れ込むことで過酷の経済的負担が増すことから、ナショナリズム的な超保守派が力を持ち出しています。もう少し遡れば、イスラーム国やボコ・ハラムも急進的なスンニ派グループであるし、イギリスがEUから離脱しようとしている動きも同じなのかもしれません。 分離独立という名のもとに、世界の民族や宗教徒たちがアイデンティティを確立し、主権国家の建国を目指します。決して悪いことではありません。支配する、支配されるという考え方が国家レベルで消滅していく動きは「歴史的に微笑ましいこと」なのかもしれません。
しかし、これが、協調なく、主張のみで行われた場合、「歴史的に嘆かわしいこと」になってしまいます。
皆さんはどう考えますか?これは恐ろしいことなのかもしれません。。。

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3月のピックアップ

また、テロの話題になってしまいました。残念なことです。敢えて、違う話題にとも思いましたが、関心が向けられているのに無視するようなコラムは微妙と思い、再度この話題にします。できれば、来月は違う話題のコラムを書きたいものです。
さて、「テロ」は、フランス語の「La Terreur」が語源とされています(諸説あり)。この言葉は、最初フランス革命中のロベスピエールの「恐怖政治」が始まりです。相手を恐怖に陥れることで、こちらの要求を飲ませ、発言権を得る行動を言うのです。ですから、基本強い力を持たぬモノが恐怖心と言う武器を使って行動を正当化させようとするもので、形を変えた“命を代償とする「パワハラ」”に類似と思われます。
しかし、昨今の「テロ」には種類があることを理解しなければなりません。もし、「テロ」のすべてを一色単に扱えば、その対策や対応にミスが生じることを注意せねばいけないのです。 ①クルド人の自治を認めないトルコ政府に対してクルディスタン労働党(PKK)の過激メンバーが起こすテロ(*スペイン政府に対して、バスク祖国と自由(ETA)の過激メンバーが起こすテロなども同様)、②シリア難民に紛れ込んだISのテロリスト戦闘員が起こす自爆テロ。そして、③今回パリやブリュッセルで起きたようにISの思想伝道の影響を受けテロリストに変貌した人間が起こすテロ。①はトルコ政府の対応で鎮静化できます。②はIS自体が勢力を弱めつつある中、本体自体が崩壊すれば鎮静化は早いでしょう。しかし、③の根本は差別や貧困からの社会不満が原因にあるため、IS本体がなくなっても、ISに代わるカルト的集団が出現すれば同じ現象は必ず復活するでしょう。 観光客やそこに住む人間にはどんな種類だろうが、巻き込まれる可能性がある以上、テロに対する恐怖心に変わりはありません。しかし、政治家やマスコミはそれを理解し、対策や対応を的確に行わねば、ただ恐怖に怯える人々の不安を膨張させ、それはいつしか社会的ストレスを引き起こし、新たな社会不満を生み出す悪循環となるでしょう。 なぜ、今回の一連の「テロ」の動きの中で、日本では「テロ」が起きないのでしょうか?日本でおきる可能性が最も高いのは③のテロだからです。しかし、テロが実際に起こってしまっている地域ほど社会不満が高い国ではない日本は、やや無縁のように思えるところはあります。しかし、着実に「オカシイ」人間は日本でも増えつつあり、社会不満が蔓延してもおかしくない環境にあるのです。
今の日本は、怯え、「警戒」を高めると同時に、今のうちに「テロ」を起こすだろう社会不満の芽を摘み取ることが大切なのです。
選挙に命を賭ける議員さん、自らの生活がかかってるのは分かりますが、好きで始めたお仕事なのですから、お金を掛けて警備会社に任せるだけでなく、人々の心のケアを考える政治政策に取り組まねばいけないのです。票集めのため・・・・。これは、ベルギーの二の前になりますのでご承知おき下さい。

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4月のピックアップ

アメリカ独立革命の授業で毎年話題にするので、僕の教え子たちは覚えているかもしれませんね。 1ドル=ワシントン、2ドル=ジェファーソン、5ドル=リンカン、10ドル=ハミルトン、20ドル=ジャクソン、50ドル=グラント、100ドル=フランクリン。 『 さあ~アメリカ独立革命で最も重要な働きをしたのは?』 『そう、フランスの支援を勝ち取ったフランクリンだね。だから、100ドルなのさっ!ただのハゲじゃない(笑)』 と、苦笑でこの単元の授業を終えます。  20ドル=ジャクソンは、これまで、西部出身から選ばれた初の大統領であり、ジャクソニアンデモクラシーと称されるアメリカ民主主義を先駆けとして、英雄視されてきました。 一方、かなりの白人至上主義者であったことも有名です。1812年から起こったアメリカ・イギリス戦争ではイギリス側に支援した黒人を大量虐殺し、また、1830年に発布した先住民強制移住法では先住民をミシシッピ川以西へ迫害したという黒い事実もありました。 勿論、WASP的な考え方が主流とされていた時代は、そうした虐殺も迫害も反対に英雄視の根拠の1つでもありました。  しかし、先住民の権利が保護され、移民の社会的地位が向上し、黒人大統領が登場する昨今、ジャクソンを英雄視する風潮が消え失せるだけでなく、マイナスのイメージさえも生まれてきたのです。そして、とうとう彼は伝統的な米ドル札から姿を消すこととなりました。  代わりに名前が上がったのが、女性黒人解放指導者タブマン (“黒人のモーセ” “女モーセ”と尊敬を込めて呼ばれている)。19世紀前半、南部に入り、「地下鉄道」という秘密組織を作り、約300人の黒人を北部へ逃がすことに成功させた人物です。あのキング牧師よりも100年以上も前に、黒人解放に力を注いだ人物となれば、オバマ大統領としては任期最後の仕上げとしてはうってつけの人物に違いないでしょう。 そして、女性が初めて米ドル札に載ること(2020年発行)は、次期大統領に「彼女」が選ばれるお膳立てになることもタイミングが良すぎるのかもしれません。

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