vol.21~「強力な艦隊」派遣とトランプ氏、北朝鮮は核攻撃を警告 | Reuters~

参考URL http://jp.mobile.reuters.com/article/idJPKBN17E0GF

「アメリカは日本にある米軍基地は守るが、日本人自体を助けることには主眼を置かず、攻めに戦力を傾け、相手の戦闘能力を無にすることに専念する」

これが私の持論であり、他力本願になる日米安保の限界を今だからこそ感じて欲しい。

ご存知の通り、シンガポール付近にいた大空母(飛行機が50機くらい乗る空港付き艦隊かな~)が朝鮮半島に向かっていて、あと1週間もあれば、5分で朝鮮を空爆できる位置に移動する。これは北朝鮮への威嚇であり、対北朝鮮へのさらなる制裁協力に乗って来ない中国への、他の国誘ってやっちゃうよ~という最後通告のようなものでもある。

さらに、もう1つ。アメリカが中国に本気度を示したのが、先日の米中会談中に行われたシリア空爆。ウチはやる時はやるよ~今までのオバマのへなちょこ外交とは違うから!的な意味合いを持つこの空爆は「シリアが化学兵器を使った疑いがある」何て言う理由は関係ない(アサド政権側が化学兵器を使った疑いは初めてではない)。もともと、アメリカは本気でシリアを潰すための空爆をしていないことは明らかだからだ(アメリカが約60発のミサイルを本気でシリアに打ったら、アサドの軍地基地の大半は破壊できるからね~)。ただ、正直、アメリカとの友好な貿易体制を維持したい習近平は決断に追い込まれているはずだ。

しかし、ロシアは怒っている。まあ~前述した理由もあるので、あまり、イキリ立ってはいないが・・・。

以前からロシアはアサド政権を支えてきた。さらに、トランプ就任前後で彼はロシアのプーチンに対してかなり好意的に接近していた。アメリカは中国を引き込むために使った「切り札」で、ロシアの信頼を裏切った形となったわけだ。

昨日、ティラーソン米国務長官とラブロフ露外相が会談し、ラブロフは「簡単に、敵・味方の選択を迫るな!」とティラーソンに一喝した。

アメリカによる北朝鮮への空爆が時間の問題になった時、我々日本人には逃げ場はないだろう。アメリカのシナリオは、北朝鮮による韓国・日本への攻撃の前に、「電撃戦(短期決戦で敵の遊撃部隊を殲滅させることですよ~)」で勝敗を決めることに間違いない。イラク戦争よりは戦略的にも攻めやすいが、反面、神出鬼没の北朝鮮陸軍や工作員による破壊行動は防げない。

今回、楽観的に「ただの脅し」で済めば「ただの杞憂」には終わるが、いつしか必ず起こり、必ず巻き込まれるだろう有事に対して、日米安保の強化は無策であると、政治家は勿論、国民すべてが気付くべきである。

フランスにダッコされた貧弱な永世中立国(平和外交)だった第一次大戦前のベルギーではなく、大国に挟まれているにも拘わらず1度も攻められたことのない軍事大国スイス
の歴史に学ぶところがあるはすだと。

by 佐藤幸夫(代ゼミ世界史講師)

 

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