参考URL http://www.afpbb.com/articles/-/3154584
バカの一言。国家のリーダーは株式会社の社長ではないし、一個人の発言では済まされず、簡単に発言を撤回しにくい。これじゃ~正直、朝鮮半島の「ロケットマン」と同じ、いや、それよりタチが悪い。…
久々に「聖地イェルサレム」が脚光を浴び出した。そして、そのことは、大人しくなっていた過激派を目覚めさせ、沈静化したはずのテロリストの格好の餌食となり、テロを誘発しかねない落とし穴。
トランプがテロリストと密約してんじゃ~ないのかと思えるほど、歴史を無視した「なりすまし政治屋」の発言であり、今まで、どれだけの人間が犠牲になり、どれだけの政治家が努力し、今のパレスティナバランスを築き上げてきたのかを学んでいないことが分かる。しかも、パレスティナの宗教共存こそ、世界の宗教共存のモデルにならねばいけないのであって、反対にパレスティナの混乱は世界の混乱にも繋がる。
①娘婿がユダヤ教徒であったことから、娘がユダヤ教徒に改宗した
②中間選挙を来年に控え、アメリカ国籍のユダヤ人民主党支持者を抱え込む
③大統領選でユダヤ票を引き込むために、イェルサレムを首都に!と公約したことを有言実行させる
それ以外に彼の意図は見つからない。だとすれば、「平和」の「へ」の字も感じられず、いわゆる「保身」と「身内の都合」以外になにものでもない。
東西イェルサレムはもともと、アラブ人(パレスティナ人)のものであったが、第1次中東戦争で西を、第3次中東戦争で東を、イスラエル軍が占領し今に至る(詳しくは講演会で)。占領したモノを返すか返さないかは当事国同士が決めるもので、その決定に従い、関係国は発言をし、行動するのが国際社会に生きる人間の義務だ。
確かに、アメリカがどう動こうと他国は決して同調しないだろうし、国防長官も国務長官も反対意見であり、当のイスラエル国民も余計なこと言ってくれたもんだわっと冷ややかな反応。認めてくれるのは嬉しいが、それで現在の均衡が崩れ、再びテロや戦争に一喜一憂する生活に戻るのは勘弁だと思っている人は少なくない。
しかし、問題はアラブ側だ。イスラーム教スンナの盟主サウジアラビアはシーア派のイランとの対立していて、イランの後ろにロシアがいる以上、アメリカには強く出られない。強国エジプトも、シナイ半島にくすぶるISもどきの鎮圧にアメリカからの援助は欠かせない。
となると、両国とも、トランプを完全に無視するわけにはいかないというのが現実だ。大人しく、「やっぱり、首都はテルアビブ!」って、今までの発言を撤回して欲しいと感じているはずだが…
今は完全に国際社会はほぼ全て反トランプ。にも関わらず、激しいデモや大規模なテロが起きれば、国際社会の判断を鈍らせてしまう。今、大切なことは、アラブ側の冷静な姿勢や抗議である。熱しやすく覚めやすい&反抗的な団結力は強く、走り出したら止まらない性格を持つアラブ人たち。
今少し、我慢して欲しい。国旗を燃やすのもいい、デモ行進をするのもいい。しかし、「インティファーダ(民衆蜂起)」でユダヤ人を殺してはいけない。相手に恨みを持たせ、反撃の理由を作られてしまうだけだ。必ずや、アラブ人による制裁の前に、国際社会からの制裁や国際的な圧力がトランプに掛かるはずだ。
1917年の「バルフォア宣言」から今年100年目になる。ユダヤ人にとっては「記念の年」。聖地が首都になることよりも、穏やかな年末にしたいとイスラエル国民も願っているはずだ。
一言…
北朝鮮の核ミサイル問題が国際社会の最重要問題ではなくなった。さあ、言葉を濁した菅官房長官よ、フランス大統領やイギリス首相のようにトランプに強く抗議できるかっ!
by 世界史講師 佐藤幸夫
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